口腔ケア・歯のクリーニング
「食後にむせることが増えた」
「お口のネバつきが気になる」
「歯磨きを嫌がられてしまう」
ご高齢の方や要介護の方にとって、口腔ケア(お口のお手入れ)は、単に虫歯や口臭を防ぐためだけのものではありません。
それは、全身の健康と、命を守るために欠かせない、最も重要なケアの一つです。
すえいし歯科矯正歯科 歯科訪問部では、経験豊富な歯科衛生士がご自宅や施設へお伺いし、誤嚥性肺炎の予防を最大の目標とした、専門的かつ親身な口腔ケアとクリーニングをご提供します。
口腔ケアは「命を守る」ための最重要課題です
なぜ、訪問歯科における口腔ケアがそれほど重要なのでしょうか。
その理由は、お口の細菌が全身の健康、特に呼吸器の健康に直結しているからです。
誤嚥性肺炎の予防に直結します
高齢の方にとって、最も警戒すべきは誤嚥性肺炎です。
体力が低下したり、飲み込み機能(嚥下機能)が衰えたりすると、お口の中の細菌が唾液や食べ物と一緒に誤って肺に入り込み、肺炎を引き起こします。
細菌の数を減らすことが必須
専門的な口腔ケアにより、むし歯や歯周病の原因菌、肺炎につながる細菌の数を大幅に減らすことができます。
お口の中を清潔に保つことは、誤嚥性肺炎の発症リスクを減らすための、最も基本的かつ効果的な予防法であると言えます。
口腔機能の維持
お口の筋肉をマッサージしたり、機能訓練を行ったりすることで、飲み込みの力を維持・向上させ、誤嚥そのものを防ぐ効果も期待できます。
虫歯・歯周病の悪化を防ぎ、快適な食事を守る
口腔内が不潔な状態が続くと、むし歯や歯周病が進行し、歯の痛みやグラつきを引き起こします。
痛みのない食事
歯や歯茎に痛みがあると、食事を避けるようになり、低栄養につながります。
専門的なクリーニングとケアで口腔内を良好な状態に保ち、痛みなく快適に食事ができる環境を維持します。
入れ歯の安定
歯茎や粘膜の炎症が治まると、入れ歯が安定しやすくなり、噛む力が向上します。
当院の専門的な「口腔ケア・クリーニング」のアプローチ
当院では、患者様のお口の状態や全身の状態を詳しく把握したうえで、歯科衛生士が中心となって以下の専門的なケアを提供します。
専門家による歯と粘膜の徹底クリーニング
歯科医師に同行する歯科衛生士が、ご自宅のベッドサイドや車いすのままで、外来で行うのと同水準の専門的なクリーニングを実施します。
歯石の除去
歯ブラシでは落としきれない歯石を専用の器具で除去し、歯周病の進行を抑えます。
歯面清掃(PMTC)
歯や粘膜に付着したプラーク(細菌の塊)を徹底的に除去し、口腔内の細菌数を大幅に減らします。
義歯の専門的清掃
ご本人やご家族では難しい、入れ歯の裏側や細かい部分に潜む細菌をきれいに除去します。
口腔乾燥(ドライマウス)への対応と保湿ケア
高齢になると、唾液の量が減り、口腔乾燥(ドライマウス)になりがちです。
乾燥したお口は細菌が増殖しやすく、誤嚥性肺炎のリスクを高めます。
保湿剤を用いたケア
専門的な保湿剤ジェルなどを使用し、粘膜を乾燥から守ります。
唾液腺マッサージ指導
患者様や介護者の方に、唾液腺マッサージの方法を指導し、ご自身の唾液分泌を促すサポートを行います。
ご家族・介護スタッフ様への指導とサポート
口腔ケアを毎日の生活に定着させることが、健康維持の鍵です。
私たちは、ご家族や介護者の方の負担を軽減するためのサポートを重視しています。
個別のブラッシング指導
患者様のお口の状態(歯の欠損状況、義歯の有無など)に合わせた、最も効果的な歯磨き方法を具体的に指導します。
拒否への対応アドバイス
「家族だとお口を触らせてくれない」といったお悩みに対し、認知症の特性や口腔ケアのテクニックに基づいた親身なアドバイスを提供します。
ケアプランへの活用
歯科衛生士が行うケア方法や指導内容を、介護スタッフの皆様が日々のケアプランに活かせるよう、分かりやすい言葉で丁寧にフィードバックいたします。
訪問歯科診療で用いる口腔ケアアイテムの例
当院は、様々な口腔内の状態に対応するため、多種類の専門的なケアアイテムを持参し、患者様の状況に合わせて使用しています。
![]() ハブラシ |
![]() スポンジブラシ |
![]() 保湿剤ジェル |
![]() コンクールジェル |
![]() バイトブロック |
![]() 入れ歯用ブラシ |
![]() 入れ歯安定剤 | ![]() 入れ歯用洗浄剤 |
訪問診療をご希望の方へ
口腔ケアは、「食べる喜び」を長く維持し、誤嚥性肺炎のリスクを遠ざけるための極めて重要な予防医療です。
当院の専門的な口腔ケアを受けていただくことで、ご本人様の苦痛を取り除き、ご家族の皆様の介護負担を軽減することに貢献したいと考えています。
口腔ケアや歯のクリーニングに関するご相談は、まずはケアマネジャーさんにご相談いただくか、当院までお気軽にお電話にてご連絡ください。








